文系の極み

現代文の要約とかする人

【考察400字】山月記と人虎伝【比較・考察・小論文】

はじめに

学校の課題で作成したものです。

予習や同様の課題の参考にどうぞ。

なお、クオリティはあしからず。

山月記と人虎伝 比較】(約400字)

山月記と人虎伝』

窮地に陥ると人間は本性を現すと言う。本性は本質を表す。中島敦はそんな人間の本質を虎で引き出そうとしたのではないだろうか。

山月記は人虎伝に比べ虎と人間の境界がはっきりしている。虎と人間を分離し、虎化した自分と純粋な人間の自分を二重に存在させ、それぞれを動かすことで虎が人間を追い込む様を作っているのだ。

また、虎化した原因が悪行によるものではなくなっている。悪が報いを受け苦しむのはいわば常識的でそこに疑問や憤りはないだろう。誰にでも起こりうる心の問題を原因とすることでより豊かな苦しみが生まれるのだ。

山月記にて袁傪は李徴の詩をどこか欠けていると評していた。詩は李徴の承認欲求を表している。また詩は誰かに伝えるためにあり、それは人とのつながりや人間性を示唆しているのではないだろうか。

このように山月記では人間の本質を描くために人間性や人間の感情について深く表現していると私は思う。(388字)

 

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【要点】

中島敦は人間の本質を引き出そうとした

山月記=虎と人間の境界線がはっきりしている

・虎化した原因 人虎伝→悪行 山月記→心の問題

 

参考:三省堂『精選現代文B』/ 山月記 中島敦

 

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